XMでは、両建て取引が公式に認められています。
両建てをうまく使うことで、柔軟なポジション管理や利確・損切りが可能となり、戦略の幅が非常に広がります。
ただし、「複数口座内での両建て取引」など一部の両建ては禁止されており、このルールに違反すると利益取り消しや口座凍結などの重大なペナルティが科される可能性があります。
また、両建て取引をうまく使えば「必勝法」で取引できるという噂もありますが、このような取引手法は本当に存在するのでしょうか?
本記事では、XMの両建て取引のルールや注意点について解説しつつ、「必勝法」なるものが真実なのか、徹底的に検証していきます!
なお、本記事はすでにXMでアカウント登録が済んでいる方に向けた内容となります。
まだXMへの登録がお済みでない方は、まずは新規口座開設をしてから本記事に戻ってきてください!
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【はじめに】そもそも「両建て」とは?

まずは「両建て」の基本的な内容について解説いたします!
両建て取引について
両建て取引は、「同じ商品のロングポジション・ショートポジションを同時に建てる取引」のことです。
Aさんは、ドル円のロングポジションを2ロット、ショートポジションを1ロット同時に持ちました。
この時、ドル円について
- ロング・ショートポジションの1ロットずつについて、両建てが成立
- ロングポジション1ロットを通常通り保持
という状態になります。
両建ての効果
両建てが成立すると、一方のポジションの損益がもう一方のポジションの損益を相殺し、相場変動による含み益・含み損が一切変化しないようになります。
つまり、両建てをすると、「ポジションを全く持っていない状態」と同じになります!
XMでの両建てのルール【禁止ではない!】

結論、XMでは両建てをすることは可能なのですが、全くの無制限で両建てができるというわけではありません。
一定のルールが決められており、このルールに違反すると利益取り消しや出金拒否など、大変重いペナルティが科される可能性があります。
XMの公式ページにも、次のように記述されています。
Q.両建て取引を認めていますか?
A.はい、認めています。すべての取引口座においてポジションを両建てしていただけますが、二つの異なる口座間での両建てはできません。両建ては、同じ銘柄で「買い」と「売り」両方のポジションを同時に保有した場合に成立します。
FX、ゴールドおよびシルバーを両建てする際、両建てポジションの必要証拠金はゼロであるため、証拠金維持率が100%未満でもポジションを建てることができます。
その他すべての銘柄を両建てする際、両建てポジションの必要証拠金は50%です。最終的な必要証拠金が取引口座の有効証拠金の合計以下となる場合にのみ、新規に両建てポジションを建てることが可能です。
XMTrading公式FAQ
本章では、XMの両建てに関するルールについて詳しく見ていきましょう!
XMでは基本的に両建てOK
まず、XMでは同一口座内の両建ては基本全て認められています。
銘柄や口座タイプによる制限も特にないため、安心して両建てを行うことができます。
XMで禁止されている両建て
XMで禁止されているのは、次のような両建てです。
- XMの複数口座間での両建て
- XM以外の業者の口座との間での両建て
- ボーナスを悪用した両建て
- 複数人で協力して行う両建て
XMの複数口座間での両建て
両建てのルール違反で最も起こりやすいのが、「複数口座間での両建て」状態です。
XMにはトレーダーを借金から保護する「ゼロカットシステム」という制度が存在しており、複数口座間の両建てとゼロカットシステムを悪用することで、XMの損失補填分を利益とする方がいました。
この対策の一環として、XMでは複数口座間での両建てを一切禁止しているのです。
XM以外の業者の口座との間での両建て
複数のFX業者で口座を開設している方は、他業者の口座との間での両建てにも注意する必要があります。
XMの複数口座での両建てが禁止されているのと同様の理由で、他業者との間での口座も禁止されています。
ボーナスを悪用した両建て
ボーナスを悪用した両建ても、XMでは禁止されています。
詳しい手法はここには掲載しませんが、ボーナス+両建てでノーリスクで利益を上げる悪用の方法があり(ボーナスアービトラージ)、ブローカーに大きな損害を与えることになります。
そのためこのような取引が発覚した場合には厳しいペナルティが科されることが多く、場合によっては出金拒否・口座凍結に繋がります。
複数人で協力して行う両建て【必ずバレる】
1人での両建てだけでなく、複数人で結託して両建てを行なうこともXMでは禁止されています。
個々の取引自体がいかにルール内であっても、複数人で結託して取引を行うこと自体が禁止されており、また、このような行為は必ずバレます。
【注意】両建て時に必要となる証拠金
XMで両建てを行なった場合の必要証拠金は、実は取引銘柄によって異なります。
それぞれの計算方法について見ていきましょう!
FX通貨ペア・ゴールド・シルバーの場合
FX通貨ペア・ゴールド・シルバーの場合、両建てされたポジションについては完全な相殺が行われ、必要証拠金はゼロとなります。
以下に、ドル円(USDJPY)の両建て取引の証拠金計算例をお見せします。
Aさんは、ドル円のロングポジションに2ロット、ショートポジションに1ロットエントリーしました。
この時、ロングポジション・ショートポジションの1ロット分については両建てが成立しており、完全な相殺が行われます。
よって、これらのポジションを持つのにAさんが必要となる証拠金は、ドル円1ロット分の必要証拠金ということになります。
その他の銘柄の場合
FX通貨ペア・ゴールド・シルバー以外の銘柄の場合、ポジションの完全な相殺は行われません。
代わりに、両建てが成立した分のロットについて、証拠金は50%となります。
やや複雑に思えるルールですが、要は「ロング・ショートポジションのうち、ロットが大きい方のポジションの証拠金が必要となる」と覚えておけば大丈夫です!
BTCUSDを例に、両建て時の証拠金の考え方をお見せします。
Aさんは、BTCUSDのロングポジションに2ロット、ショートポジションに1ロットエントリーしました。
この時、ロングポジションよりもショートポジションの方が大きいため、ロングポジションの分の証拠金が必要となります。
よって、これらのポジションを持つのにAさんが必要となる証拠金は、BTCUSD2ロット分の証拠金ということになります。
XMの両建てのメリット

まずはじめに、両建てによって取引上のメリットが生じることは基本的にありません。
なぜなら、両建て状態のポジションは相場が変動しても一切損益が変わらないため、100%利益が出ることがないからです。
ただし、両建てによる副次的なメリットは存在します。
また、勘違いでよく「メリット」として考えられている内容についてもご紹介しています。
税金を先延ばしにすることができる
両建て取引で最も大きい恩恵は、「税金を先延ばしにすることができる」ことです!
FX取引で出た利益は当然所得として課税対象となり、確定申告では「雑所得」の区分で計上する必要があります。
ただし、税制上で「所得」として考えられるのは利確したポジションについてのみであり、保有中のポジションについては課税対象とはなりません。
両建てはポジションを保有したままの状態で損益だけを確定させることができるので、もし収入を次年度に持ち越して計算したい場合に有効な方法となっています。
短期・長期の両方のトレードを同時に進められる
FX取引においては、同一の商品であっても、短期では価格が下落傾向、長期では価格が上昇傾向といったように、短期トレンドと長期トレンドが逆行することはしばしば起こります。
そして、トレーダーの中には、短期戦略と長期戦略を同時に進めたいという方もいらっしゃるでしょう。
このような場合には、同一口座内で両方の戦略に基づいた取引を行うことで、両建て状態を許容しながら長期・短期のトレードを組み合わせることができます!
XMポイントを確実に受け取るのに役立つ
XMポイントの対象となる取引は「10分以上保持したポジション」と定められていますが、場合によっては数秒〜数分でのポジションの決済をしたい場合もあるはずです。
ただ、XMポイント目当てで無理に10分以上ポジションを持とうとして、利確・損切りの判断が鈍ってしまい適切なタイミングで決済できずなくては本末転倒です。
そこで、このような10分未満の利確・損切りをしつつXMポイントを受け取りたい場合には、両建てによる損益の確定が役立ちます!
【勘違い】メリットだと思われがちなこと
両建て取引のメリットとしてよく取り上げられている内容がありますが、以下の内容は全て勘違いによるものです。
- リスクヘッジに使える
- 実際には全くリスクヘッジの効果はない
- 普通にポジションを決済した方が良い
- XMポイントを多く受け取れる
- 実際には普通に取引した時と同じだけしかXMポイントを受け取ることができない
- ただ両建てをしてその後同時に決済するだけなら、スプレッドだけでXMポイント分よりも大きな損失が生じる
実際にはこのようなメリットは存在しないので、注意してください。
XMの両建てのデメリット

XMの両建てのデメリットは、以下の通りです。
それぞれ見ていきましょう!
両建て取引自体で利益が出ることはない
両建て取引では、片方のポジションの損益がもう片方のポジションの損益を完全に相殺するため、相場変動によって新たな利益が出ることはありません。
そのため、目的なく両建てを行うことは推奨されていないのです。
スプレッド・取引手数料の分コストが多くかかる
両建てをした場合、そのままポジションを決済するとスプレッド・取引手数料の分だけコストが余計にかかったしまいます。
ただし、両建てをした銘柄を引き続き取引する場合、次のような方法で通常の取引と同じだけのコストに抑えることができます。
Aさんはドル円を取引し、次のように両建てを行いました。
- ロングポジション:3ロット
- ショートポジション:3ロット
しばらくして、Aさんはドル円が上昇すると予測し、1ロットの取引を行いたいと考えました。
通常であれば1ロットのロングポジションに新たにエントリーするのですが、ここで代わりに
ショートポジションを1ロット決済
します。
すると
- ロングポジション:3ロット
- ショートポジション:2ロット
となり、両建ては2ロットについて成立し、ロングポジション1ロット分にエントリーした状態ができあがります。
つまり、エントリーしたい方向の逆のポジションを決済することで、新たなコストを支払うことなくポジションにエントリーする状態を作り出すことができるのです!
長期の両建てを行うと、必ずスワップポイントがマイナスになる
XMでは、同一銘柄のロング・ショートポジションのスワップポイントの合計は、必ず0以下になるように定められています。
本来、FX取引におけるスワップポイントは「ペアとなっている銘柄の金利差」ですが、実際にはXMや銀行の手数料が差し引かれた値が設定されています。
そのため、銘柄ごとのロング・ショートスワップの合計は、必ず0以下になるというわけです。
長期の両建てを行った場合に発生するスワップポイントは必ずコストとなってトレーダーの負担となるため、注意が必要です。
XMの両建てのやり方・手順

本章では、XMで両建て取引を実際に行う方法・解除する方法について、それぞれ解説いたします。
両建てを始める方法
両建てを始める具体的な手順は、以下の通りです。

まずはMT4(またはMT5)を開き、口座にログインします。


好きなポジションにエントリーします。
今回は、EURUSDのショートポジション(売ポジション)にエントリーしています。

先ほどエントリーした銘柄の反対のポジションにエントリーします。
今回は、EURUSDのロングポジション(買ポジション)にエントリーしています。
以上が、両建てをする手順です。
両建てを解除する方法
両建てを解除する際には、同時にポジションを決済する必要があります。
その具体的な手順は、以下の通りです。

まずは取引ツールを開き、現在保持しているポジションの一覧を確認します。

同時決済したいポジションのどれか1つの上で右クリックしてメニューを開き、「注文変更または取消(またはModify or Delete)」を選択してください。
- 「閉じる(または「Close By」)」を選択します。

- 相殺の対象とするポジションを選択し、「閉じる(またはClose position)」をクリックします。

以上が、両建てポジションを同時に決済する方法です!
XMの両建てに必勝法はあるのか?

両建てについて調べていく中で、「XMの両建てには必勝法がある」という話を耳にする方がいると思います。
しかし結論から言うと、「両建ての必勝法」なるものはなく、必ず最終的に破綻(=破産)するものとなっています!
本章では、「必勝法」として知られる取引手法がなぜ全てウソなのか、主な手法を紹介しつつ理由をご説明いたします。
結論だけ知りたかった方は、読み飛ばしていただいても大丈夫な内容となっています。
以下で紹介する取引手法は、いずれも実際の取引に取り入れるべきではない手法です。
手法①|両建てナンピン
ロジック
価格が下落するたびに買いポジションを2倍→4倍…と増やし、その平均取得単価を下げる。同時に売りで両建てし、反転の瞬間に一方を決済して微利またはトントンを狙う。
主張
「少しブランド価格を戻すだけで必ず損失をカバーするため、無敗に近い手法である」
- 建玉量が指数的に増加し、両建てで必要証拠金が爆発的に膨らむ
- 連続逆行で資金を一気に失う(5回で約3%)
- スプレッド・スワップ・スリッページが両方向で二重に発生
この取引手法は、昔からギャンブルの必勝法として知られる「マーチンゲール法」を組み合わせたものです。
無限の資金があり、手数料が存在しなければ成立する手法ですが、実際には資金は有限であり、手数料(スプレッド)が存在するため、確実に破綻する方法となります。
手法②|グリッド両建てレンジトレード
ロジック
一定間隔で買い・売り注文を格子状に配置。レンジ内の小さな上下動で利食いを重ね、逆行時はナンピン要素で補填。
主張
「レンジ内でコツコツ利確を積めば安定した収益が得られる」
- レンジが崩れ一方向トレンドに移行すると累積含み損で証拠金枯渇
- ポジション数増加でスプレッド・スワップコストが肥大化
- ブレイク時の一撃で全資金を吹き飛ばす
手法③|スワップ狙いの両建てキャリートレード
ロジック
高金利通貨を買い、同量を売り建てて為替リスクをヘッジしつつ、金利差スワップだけを受け取る。
主張
「為替リスクをゼロにし、金利収入だけでノーリスク運用することができる」
- そもそも、XMでは両建て時のスワップは常にマイナスになる
- 金利政策の変動で受取りスワップが支払いに
- 両建てでも証拠金拘束は倍増し、急変時に維持率低下でロスカット
- ロールオーバー時のタイミング差や手数料で想定利回りを下回る
手法④|三角裁定(トライアングルアービトラージ)
ロジック
3つの通貨ペア間の為替レートのズレを利用し、同時に3方向の売買を行って理論価格に戻る際の差益を狙う。
主張
「理論上絶対に取れる無裁定利益だからリスクがゼロとなる」
- XMで禁止されている取引手法である
- レート更新の遅延や約定時間差でズレが解消されてしまう
- 取引コスト(スプレッド・手数料)が裁定幅を上回る
手法⑤|相関性ヘッジ(異商品/異市場間裁定)
ロジック
3つの通貨ペア間の為替レートのズレを利用し、同時に3方向の売買を行って理論価格に戻る際の差益を狙う。
主張
「相関が崩れれば戻るはずなので、ヘッジとセットで完全なリスク排除ができる」
- 金融危機やイベント時に相関が大きく崩れ、一方も他方も含み損に
- ポジション管理が複雑で、清算条件や期限が異なり調整困難
- 利ざや想定の相関回帰期間を超えると累積コスト負担が膨大
一定の状況下では効果を発揮しますが、両建てした分の利ざやを減らしてしまうこともしばしばです。
利用する場面には、慎重な判断が求められます。
XMの両建てに関するよくある質問(FAQ)

【さいごに】XMの両建てについて徹底解説

ここまで、XMの両建てについて徹底的に解説してきました。
両建て取引は基本的に新たな利益を生むことはありませんが、ポジションを持ったまま利確・損切りした効果を生じさせるため、副次的な恩恵を受けることができます。
最後にもう一度、XMにおける両建て取引のメリットをお見せします!
- 収入を確定させず、税金を先延ばしにできる
- トレンドが短期・長期で逆行する際に複雑な戦略を取ることができる
- XMポイントの「10分以上のポジションのみ対象」の制限を確実にクリアすることができる
皆さんもぜひ、的確なタイミングで両建てを利用して、税金面・ボーナス面で無駄のない取引を目指してみてくださいね!










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